連載きずな

 連載「きずな―三恵園日記」は、事業団が運営する施設で日々繰り広げられている日常の表情を中心に報告しています。産経新聞西日本版朝刊で平成22年6月から連載がスタート。

現在は大阪版が毎月奇数火曜日朝刊、他の西日本地域版は随時、主に朝刊に連載中です。

平成23年10月、それまでの約1年半にわたる連載記事をまとめた「きずな-三恵園日記」を刊行。平成26年1月、過去の記事から118の物語をテーマごとに編集した「障害者支援の1200日 ありがとう」を刊行しました。福祉施設の現場で起きる笑い、涙、驚き、喜びなど、「現場」の”ちょっといい話”が満載。ぜひお読みください。

ご希望の方は、書店、インターネット、または事業団本部までお問い合わせください。

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【きずな「三恵園」日記】就職1年、夢に向け着実に

2017年02月28日

 障害者支援施設「第2三恵園」(能勢町)で働くパート職員、塩田有花さん(23)の3カ月に一度の面談会があった。職場の担当上司、北晴美さんに仕事上の不安などを相談できる機会だ。同町内の就労継続支援事業所「すみれ工房」の職員、寺床明修さんも同席。塩田さんは、「仕事中に利用者さんに『ありがとう』と声をかけられるとうれしい。給料でお母さんを食事に連れて行きました」などと笑顔で語った。

■「機転がきく」と評判に
 塩田さんは支援学校卒業後、すみれ工房で4年間、作業を通じて就労の訓練をし、担当職員の寺床さんとも信頼関係を築いてきた。
 一般企業への就職を目指す中で昨年、同じグループ施設の第2三恵園に就職。個室や食堂の清掃業務をこなし、来月で1年になる。北さんは「仕事はとても丁寧」と評価し、こんな話を紹介した。
 ある利用者が体調を崩し、トイレの床を汚してしまった。介助する職員が「ここは私に任せていいよ」と塩田さんに告げたが、ふと気づくと、そばに雑巾とバケツが用意されていた。塩田さんが黙って持ってきてくれていたのだ。「機転がきく」と職場では一目置かれる存在になったという。

■パソコンを使う仕事を
 「ここが塩田さんの最初の就職先でよかった」と寺床さん。「障害に理解のある職場」だからだ。1年前、寺床さんは仕事内容を塩田さんと相談しながら決めた。清掃場所に目印となるシールを貼るなど、作業しやすい環境を整えた。北さんとは常に連絡を取り合い、サポートしている。
 塩田さんの将来の夢は「パソコンを使う仕事に就くこと」。学校卒業後から今までパソコン教室に通い続け、資格も取得した頑張り屋さんだ。就職し社会人としての自信がついてきた塩田さん。伴走する寺床さんとともに夢に向かう。                                  (企画推進本部 和田依子)

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