連載きずな

 連載「きずな―三恵園日記」は、事業団が運営する施設で日々繰り広げられている日常の表情を中心に報告しています。産経新聞西日本版朝刊で平成22年6月から連載がスタート。

現在は大阪版が毎月奇数火曜日朝刊、他の西日本地域版は随時、主に朝刊に連載中です。

平成23年10月、それまでの約1年半にわたる連載記事をまとめた「きずな-三恵園日記」を刊行。平成26年1月、過去の記事から118の物語をテーマごとに編集した「障害者支援の1200日 ありがとう」を刊行しました。福祉施設の現場で起きる笑い、涙、驚き、喜びなど、「現場」の”ちょっといい話”が満載。ぜひお読みください。

ご希望の方は、書店、インターネット、または事業団本部までお問い合わせください。

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【きずな「三恵園」日記】民謡でこけら落とし

2016年04月19日

 桜満開のある日、生活介護事業所「なごみ苑」(能勢町)に通所する利用者らを対象に、新施設の開所を祝うこけら落としの集い「民謡の会」が催された。
 軽快な三味線の音に合わせ、「ヤーレンソーラン・・・」と陽気な歌。客席から「よっ、待ってました!」の声が掛かると、祭りの法被(はっぴ)を羽織った利用者が2人、前に出て、「ソーラン節」を気持ちよさそうに踊り始めた。

■利用者から元気をもらえる
 「民謡の会」は地域に住む5人の女性ボランティアが、これまでも月に一度開催。「日本民謡なにわ会」能勢支部の会員で、歌や三味線に何十年も磨きをかけたベテランぞろいだ。民謡の歌詞カードを配り、利用者らといっしょに歌う。前に出て歌いたくてそわそわしている利用者を見つけると、そっと近づき、手を引く姿も見られた。
 ボランティアの責任者、松田恵美子さん(84)は「利用者さんが手拍子したり踊ったりする姿に、私たちが逆に元気をもらえる。町を歩いていると、利用者さんから『先生!』と気さくに声を掛けてもらえるのもうれしい」と民謡を通じ、人の輪が広がる喜びを話した。

■地域に開かれたスペースに
 「なごみ苑」は8年間借りていた建物が手狭になったため、先月28日、新築移転しオープンした。天然木をふんだんに使用した建物には自然のぬくもりが感じられる。中心となるのは明るく開放的な約100畳の多目的スペース。天井が高く音もよく響く。今回の「民謡の会」は、スペースを地域の人と利用者が初めて一緒に使うイベントとなった。
 なごみ苑の榎並美菜子管理者は「今後は利用者らが使わない土日に、地域の方も気軽に利用できるようにしたい」と、地域に開かれた施設への抱負を語った。
                                                 (企画推進本部 和田依子)

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