連載きずな

 連載「きずな―三恵園日記」は、事業団が運営する施設で日々繰り広げられている日常の表情を中心に報告しています。産経新聞西日本版朝刊で平成22年6月から連載がスタート。

現在は大阪版が毎月奇数火曜日朝刊、他の西日本地域版は随時、主に朝刊に連載中です。

平成23年10月、それまでの約1年半にわたる連載記事をまとめた「きずな-三恵園日記」を刊行。平成26年1月、過去の記事から118の物語をテーマごとに編集した「障害者支援の1200日 ありがとう」を刊行しました。福祉施設の現場で起きる笑い、涙、驚き、喜びなど、「現場」の”ちょっといい話”が満載。ぜひお読みください。

ご希望の方は、書店、インターネット、または事業団本部までお問い合わせください。

連載きずな詳細

連載きずな

【きずな「三恵園日記」】みんなが活躍、信頼つかむ

2016年04月05日

 「納期に注文つけてごめんな。いつもほんまに助かるわ!」
 仕事の納品日、取引先からこんな言葉を掛けられると、やる気がわいてくる。そう話すのは、就労支援事業所「ワークスペースさつき」(池田市)の管理者、豊川裕久さんだ。事業所に通う利用者は、企業から請け負った内職仕事の収入から賃金を受け取る。豊川さんら職員は利用者が持つ力を引き出しつつ、仕事の受注量にも気を配る。

■新しい内職で仕事を見直し
 昨年末、新しい内職の仕事が入ってきた。同じ事業所グループの就労支援事業所「すみれ工房」(能勢町)が長年受注してきたペット用品関連企業の仕事だ。
 さつきでは、これを機に仕事全体を見直すことにした。それまで受注していた約10社の企業を数社に絞り、業務を効率化した。
また、屋外のスペースを新たな作業場として活用。20人以上の利用者で手狭だった屋内の作業フロアにゆとりが生まれた。

■仕事を通じて人とつながる
 見直しの効果は上々。作業場を分けたことで、利用者同士のあつれきが減った。屋外のスペースで仕事をすると、通りかかった近所の人に「頑張ってはるんやね」と声を掛けられるようになった。
 新しい仕事には、製品の重さの計測から袋詰め、荷造りまで、商品作りのさまざまな作業が含まれていた。そのため、利用者の誰もが、何らかの作業で活躍できるようになった。
 「事業所の目的は利用者さんの個々の目標を達成すること。仕事は手段の一つだが、その上で企業との信頼も築きたい」と豊川さん。「利用者らの個別の目標に寄り添いながら、仕事を通じて企業や地域とつながる喜びを感じている」と話した。(企画推進本部 和田依子)

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