連載きずな

 産経新聞西日本朝刊で連載してきた「きずな―三恵園日記」は、令和元年6月から「きずなNEWS」として模様替えし、新たにスタートします。

 事業団は、産経新聞社の社会貢献を目指して昭和19(1944)年に設立されました。社会福祉法人として、支援を必要とする人々のために幅広い活動をする「公益事業」と、障害のある人々を直接支援する「社会福祉事業」を2本柱としています。

 平成28(2016)年4月の改正社会福祉法の施行で社会福祉法人には地域における公益活動が義務付けられ、それまでより一層「地域福祉」「地域共生」を強力に推し進めるよう求められました。

 これを受け、きずなNEWSでは事業団が運営する施設の日常の表情を報告するだけでなく、施設と地域との交流、事業団の社会公益活動についても紹介していきます。

 平成22年6月からスタートした「きずな―三恵園日記」は23年10月、それまでの約1年半にわたる連載記事をまとめた「きずな-三恵園日記」として刊行され、26年1月には過去の記事から118の物語をテーマごとに編集した「障害者支援の1200日 ありがとう」として刊行されました。どちらも福祉現場の”ちょっといい話”が満載です。ご希望の方は事業団本部までお問い合わせください。

連載きずな詳細

連載きずな

【きずな「三恵園」日記】夢のたんぽぽ号 営業範囲拡大中

2015年07月07日

 豊能町内を週に2回、たんぽぽ模様のミニバン「たんぽぽ号」が低速でコトコト走っている。町立「たんぽぽの家」が4月から導入した移動販売車で、ホットドッグとドリンクを販売している。
車内で調理と販売をするのは、施設に通う知的障害がある利用者たち。はじめは、パンに詰める具材の量をうまく調節できなかったが、今ではそれも手慣れたもの。下ごしらえから接客まで、てきぱきこなせるようになった。

■なぜホットドッグ?
 移動販売の目的は、売り上げで利用者の賃金アップを図ること。町内を車で回り、地域の人たちに施設を知ってもらう狙いもある。手間のかかるホットドッグをあえて選んだのは、「食材を調理するなど、利用者さんが活躍できる場面が多いから」と施設長の北井陽子さんが話す。
 「夢」が詰まった移動販売。結果は上々だ。営業中、「たんぽぽの家ってどこにあるの?」と声を掛けられることもしばしば。トマト味とカレー味、2種類のホットドッグは、意外にもご近所のお年寄りに好評で、リピーターまで現れた。外での仕事は、張り合いのあるものになった。

■地域おこしにも協力
 最近、ミニバンは営業範囲を広げ、今月4日には能勢電鉄妙見の森で開催中の「あじさいフェア」に出店。9日もふれあい広場(ケーブル山上駅下車)で午前10時半~午後3時まで予定している。
 たんぽぽ号は、能勢電が沿線地域の活性化に向けたユニークなイベントにも協力している。能勢電鉄道事業部の辻田卓也課長は、移動販売について「人が少ない場所でもミニバンがあるとにぎやかになってありがたい」と話し、営業を後押ししてくれている。
【たんぽぽ号の通常移動販売】豊能町役場前(月曜)と保健センター前(水曜)で午前11時~午後2時半。
                                       (企画推進本部 和田依子)

ページトップにもどる