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絵画レクリエーション スタッフが絵を見せてイメージを抱きやすくしている
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利用者と職員が一緒に作った
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こすもすの菜園 たまねぎ
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こすもすの菜園 いちご
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こすもすの外観

生活介護事業所
こすもす

平成18年8月に、重度の知的障害や知的障害と身体障害を併せ持つ利用者の皆さんの声を受けた池田市と当法人が協力して「知的障害者通所更生施設 こすもす」が誕生しました。
「こすもす」は、その翌年の平成19年4月に自立支援法への移行を行い「生活介護事業所 こすもす」として本格的に歩み始めました。

施設運営

生活介護事務所「こすもす」

こすもすの1日

活動紹介

「楽しい」が一番!

2012年02月22日

生活介護事業所「こすもす」(池田市)には、重度の障害のある利用者が多い。例えば、朝の着替えやトイレなどすべての日常動作に介助が必要で、自分からは動くことがない。そんな場合、職員はなんとか自発的な動作ができないか、とリハビリ活動に誘う。

ところが、そうした活動中の利用者に笑顔がないことに職員が気づいた。「本人には苦痛なのかもしれない。苦痛を与えてまでする活動は正しいか?」。こんな問いかけから「では楽しい活動にすればいい」と、工夫が始まった。

中井範一さん(24)はひとりで立つことができない。食事もトイレも職員の働きかけが必要で、こすもすでは座って耳をふさいだ姿勢で日中を過ごすことが多かった。そんな中井さんにとって、「楽しい」は何か-。

家庭での様子を家族に尋ねると、テレビ、とくに高校野球のブラスバンドや歓声に強く反応することがわかった。さらに自宅ではあぐらスタイルで3メートル程度移動できることも。

そこで中井さんの「したい」を実現するためテレビを活用することにした。少し離れたテレビで高校野球のビデオを流し、移動しやすくマットを敷き、さらに遠くから見て満足しないようテレビに布をかぶせた。見たあとはその場で食事...。

職員の誘いで毎日経験を積むうち、中井さんは徐々に理解しはじめ、約2週間で自分から進んでテレビまで移動し、布を取って視聴するようになった。移動距離も約10メートルに。

リハビリ活動を主に担当している岸野吉晃支援員は、中井さんが初めて"中井ウオーク"をしたときの感動を覚えている。「中井さんが『したい』をみつけ、自分で行動できた。その達成感が日々の生活にも活力を与えているようです。顔を上げている時間も増えました」

立てなかった中井さんが職員の手を持ち数メートル歩くこともできるようになっており、それをみたお母さんは「夢見ていた姿です」。

この言葉を支えに、岸野さんは次のステップへ準備を進めている。

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